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<section><article>
    <article_id>A-2-1</article_id>
    <title>
      <title_ja>空間トランスクリプトーム解析による梨状皮質の細胞種マーカー遺伝子探索</title_ja> 
      <title_en></title_en> 
    </title>
    <author>
      <author_ja>〇加賀谷 洋太<sup>1</sup>、池谷 裕二<sup>1,2</sup>、中嶋 藍<sup>1</sup></author_ja>
      <author_en><u>Yota Kagaya</u><sup>1</sup>, Yuji Ikegaya<sup>1,2</sup>, Ai Nakashima<sup>1</sup></author_en>
    </author>
    <aff>
      <aff_ja><sup>1</sup>東京大・院薬・薬品作用、<sup>2</sup>東京大・Beyond AI研究推進機構</aff_ja>
      <aff_en><sup>1</sup></aff_en>
    </aff>
  <abstract>嗅覚は生物の生存に不可欠な古くから保存された感覚系である。外界の匂い分子が鼻腔内の嗅神経で受容されると、嗅球を介して高次の嗅覚中枢へと伝達される。梨状皮質は匂い情報を受け取り、匂いの特徴の認識・分離・統合といった嗅覚情報処理の中核を担う。解剖学的には、梨状皮質は３層構造の古皮質であり、とりわけ興奮性ニューロンが最も豊富に存在するII層がその機能的中心となっている。このII層はさらに表層側のIIa層と深層側のIIb層という亜層に区分され、両者は細胞の形態や発火特性、軸索の投射先において明確な違いを示す。これらの違いから、IIa層とIIb層のニューロンは嗅覚処理において異なる機能的役割を担うことが示唆されている。しかしながら、こうした機能的差異を支える分子的基盤については、隣接する微小領域での遺伝子発現を解析する技術的制約もあり、未だ十分に検討されていない。 本研究では、光分離化学法（Photo-Isolation Chemistry; PIC）を用いた高解像度空間的RNA-seq技術を応用し、マウス梨状皮質のIIa層/IIb層の網羅的遺伝子発現解析を行った。得られたデータに対する主成分分析の結果IIa層IIb層のグループは明確に分離され、二つの亜層間で特徴的な遺伝子発現パターンの差異があることを明らかにした。この解析により、IIb層ニューロン特異的に発現する新規マーカー遺伝子を同定した。このマーカー遺伝子は深層側に顕著に偏在しており、既知のIIa層マーカー遺伝子とは相補的な発現分布パターンを示していた。さらに、この新規IIb層マーカー遺伝子を発現するニューロンは主に嗅球へフィードバック投射する一方、IIa層マーカー陽性ニューロンは嗅内皮質へ投射するという解剖学的違いがあることを明らかにした。 これらの成果は、梨状皮質亜層特異的な発達機構や回路動態の解明に向けた有用な分子ツールを提供するものである。今後はこれらの亜層特異的なマーカー遺伝子を用いて、細胞種特異的な神経活動の操作・記録や行動試験を行うことにより、梨状皮質における細胞種依存的な嗅覚情報処理機構の解明が可能になると期待できる。</abstract> </article>
<article>
    <article_id>A-2-2</article_id>
    <title>
      <title_ja>ニーマン・ピック病C型に対するスフィンゴミエリン合成酵素関連タンパク質の阻害効果検証</title_ja> 
      <title_en></title_en> 
    </title>
    <author>
      <author_ja>〇瀧本 凱、山下 祐美、宇津 美秋、中村 浩之</author_ja>
      <author_en><u>Gai Takimoto</u>, Yumi Yamashita, Miaki Uzu, Hiroyuki Nakamura</author_en>
    </author>
    <aff>
      <aff_ja>千葉大・薬・薬効薬理学</aff_ja>
      <aff_en></aff_en>
    </aff>
  <abstract>目的: ニーマン・ピック病C型（NPC）は中枢神経障害が主徴の常染色体劣性遺伝病である。主な発症原因は、細胞内コレステロール（Chol）輸送を担うNPC1タンパク質の減少による、細胞内Chol蓄積である。また二次的にスフィンゴ脂質も蓄積する。スフィンゴ脂質はNPCの治療標的としての可能性が示唆されている。中でも唯一の治療薬であるミグルスタットは、スフィンゴ糖脂質の合成を阻害することでNPCの病態を改善させる。一方で根本的原因であるChol蓄積は改善出来ず、新規治療標的の創出が望まれている。そこで我々は、スフィンゴ脂質のうちNPCとの関連が報告されていないセラミドホスホエタノールアミン及び合成酵素のスフィンゴミエリン合成酵素関連タンパク質（SMSr）に着目した。本研究では、モデル細胞・マウスにおいてSMSrの阻害がNPCの病態を改善させるか評価し、SMSrの新規治療標的としての可能性を検証した。<br/>方法・結果: NPC患者由来の皮膚線維芽細胞（NPC細胞）に対して、siRNAを用いたSMSrのノックダウンが病態を改善するか検討した。NPC病態下では、Chol及びリソソームが蓄積する。本研究においてもNPC細胞でChol染色試薬、リソソーム染色試薬の蛍光が増強した。一方でSMSrのノックダウンはどちらの蛍光も減弱させた。次にSMSrのノックダウンによる病態改善機序を解析した。具体的には、NPC1の発現量増加やCholを含有する低密度リポ蛋白質（LDL）の取込み量の減少について検証した。NPC1欠損細胞を用いた病態評価ではNPC細胞との差異は観察されず、蛍光標識LDLの細胞内取込み量もSMSrのノックダウンで減少しなかった。このためSMSrのノックダウンは、NPC1発現量やLDLの取込みに関与していないことが示唆された。<br/>次に、NPCにおけるSMSrの阻害効果を更に検証するため、NPC1を欠損したNPCマウス、NPC1とSMSrを二重欠損したDKOマウスを作製した。NPCマウスは運動機能障害（振戦）を呈し、早期に死亡する。そこで本研究では、振戦発症日と寿命を記録した。その結果NPCに比べDKOマウスでは、振戦発症までの日数と寿命が有意に延長した。以上よりSMSrの阻害がNPCの治療に有用であると示唆された。<br/>結論: SMSrの阻害がNPCにおけるChol蓄積を改善させることが示唆された。これによりSMSrはNPCの新規治療標的としての有用性が示された。今後は更なる病態改善機序の解析と病態改善効果の検証を進めていく。 </abstract> </article>
<article>
    <article_id>A-2-3</article_id>
    <title>
      <title_ja>慢性疼痛におけるスフィンゴ糖脂質合成阻害剤の鎮痛効果</title_ja> 
      <title_en></title_en> 
    </title>
    <author>
      <author_ja>〇渡辺 俊<sup>1,2</sup>、尾山　 実砂<sup>1,2</sup>、岩井  孝志<sup>1,2</sup>、田辺  光男<sup>1,2</sup></author_ja>
      <author_en><u>Shun Watanabe</u><sup>1,2</sup>, Misa Oyama<sup>1,2</sup>, Takashi Iwai<sup>1,2</sup>, Mitsuo Tanabe<sup>1,2</sup></author_en>
    </author>
    <aff>
      <aff_ja><sup>1</sup>北⾥大・薬・薬理学、<sup>2</sup>北里大・薬・薬学部附属医薬研究施設</aff_ja>
      <aff_en><sup>1</sup></aff_en>
    </aff>
  <abstract>　スフィンゴ糖脂質は、リン脂質とともに生体膜の構成成分となる脂質である。糖脂質はセラミドを脂質部分として有し、親水部分に数種の単糖が結合した糖鎖を形成することから、きわめて多様な構造をとる。これらのスフィンゴ糖脂質は、セラミドにグルコースが付加することでグルコシルセラミドが生合成され、糖部分にさらに糖が結合することで様々な糖鎖が生成される。これらの糖脂質組成は細胞や組織により特徴があり、神経系に豊富に存在する糖脂質として糖鎖にシアル酸を含むガングリオシドが挙げられる。ガングリオシドは、グルコシルセラミドから合成される糖脂質であり、軸索の伸長や形態維持等、神経機能に関与する。我々の研究から、特定の構造を有するガングリオシドが痛みを引き起こすことが明らかとなった。そこで、グルコシルセラミド合成酵素を阻害することで痛みに対してどのような影響を及ぼすか検討を行った。今回用いた慢性炎症性疼痛モデルでは、後肢の片側足底にcomplete Fruend&apos;s adjuvant　(CFA)を投与して炎症を生じさせたICRマウス(雄)において、炎症が長時間（15日以上）持続すると、対側の無傷の足底においても機械的アロディニアが生じる。このモデル動物に対し、グルコシルセラミド合成酵素阻害薬(N-butyldeoxygalactonojirimycin, NB-DGJ)の効果を検討した。疼痛の評価はvon Frey testにより行った。脊髄髄腔内にNB-DGJをCFA投与後18, 20, 22, 25, 27, 29日に投与し、CFA投与後26日で疼痛の評価を行ったところ、両側性に鎮痛効果が認められた。CFA投与37および44日で再度疼痛を評価したところ、投与終了後も鎮痛効果が持続することが明らかとなった。さらに、坐骨神経部分結紮モデルにおいて同様の検討を行った。結紮後10, 12, 14, 17, 19, 21, 24日で脊髄髄腔内投与し、結紮後31, 38日で疼痛を評価したところ、鎮痛効果が認められた。<br/>　以上から、グルコシルセラミド合成酵素阻害薬により慢性炎症性疼痛モデルと神経障害性疼痛モデルにおいて鎮痛効果が認められた。両モデルともに投与終了後から少なくとも14日間にわたり鎮痛効果が持続することから、鎮痛効果が確立されたのちは投与回数の減少が可能であることが考えられる。</abstract> </article>
<article>
    <article_id>A-2-4</article_id>
    <title>
      <title_ja>継続的な心理的ストレスが口腔顔面領域の痛覚情報処理に与える影響</title_ja> 
      <title_en></title_en> 
    </title>
    <author>
      <author_ja>〇川﨑 詩織、小林 真之</author_ja>
      <author_en><u>Shiori Kawasaki</u>, Masayuki Kobayashi</author_en>
    </author>
    <aff>
      <aff_ja>日大・歯・薬理</aff_ja>
      <aff_en></aff_en>
    </aff>
  <abstract>痛覚変調性疼痛は発症契機に心理社会的ストレスの関与が大きく、完治に至るまで長期化する場合が多い。さらに、ストレスと疼痛の感受性には性差があるとされ、痛覚変調性疼痛を訴える患者数は女性において高い傾向にあるが、中枢神経系に着目した女性のストレスと疼痛の連関については不明な点が多い。そこで本研究では、14日間の社会的敗北ストレス負荷を与えた雌のVGAT-Venusラットに出現するうつ様行動と顔面領域の機械刺激疼痛閾値の変化を検索し、さら行動変容が生じたラットの中脳水道周囲灰白質に存在する興奮性神経細胞／抑制性神経細胞からminiature EPSCs（mEPSC）を記録した。<br/>ストレス負荷反応群のラットは健常群と比較して、①社会性相互試験、②オープンフィールド試験、③高架式十字迷路試験において明らかなうつ様行動を示した。またストレス負荷反応群では、whisker padに機械刺激を与えた際の疼痛逃避閾値が顕著に低下していた。さらに、ストレス負荷反応群の中脳水道周囲灰白質内のｍEPSCを健常群と比較したところ、抑制性神経細胞では振幅が増大する一方、興奮性神経細胞では発生頻度が減少していることが明らかになった。<br/>以上の結果から、ストレス負荷はうつ様行動の出現と顔面領域の疼痛逃避閾値の低下を惹起し、その背景には、少なくとも中脳水道周囲灰白質における興奮性シナプス入力の変化が関与していることが示唆された。</abstract> </article>
<article>
    <article_id>A-2-5</article_id>
    <title>
      <title_ja>Wntシグナル制御因子Secreted Frizzled-related protein 1の情動記憶への関与</title_ja> 
      <title_en></title_en> 
    </title>
    <author>
      <author_ja>〇高橋 一平<sup>1</sup>、白山 輝樹<sup>2,4</sup>、牧山 文亮<sup>4</sup>、三村 哲彦<sup>4</sup>、植村 健<sup>1,2,3,5</sup></author_ja>
      <author_en><u>Ippei Takahashi</u><sup>1</sup></author_en>
    </author>
    <aff>
      <aff_ja><sup>1</sup>信州大・院総合理工、<sup>2</sup>信州大・院総合医理工、<sup>3</sup>信州大・基盤研究支援セ・遺伝子実験支援、<sup>4</sup>信州大・医・整形外科、<sup>5</sup>信州大・社会実装クラスター・バイオメディカル研</aff_ja>
      <aff_en><sup>1</sup></aff_en>
    </aff>
  <abstract>Wntシグナル伝達経路は、進化的に保存されたシグナル伝達系であり、細胞の運命決定、極性形成、増殖、移動など多岐にわたる生命現象に重要な役割を担っている。中枢神経系においては、脳の神経発生、神経回路形成、さらには成体脳における可塑性やシナプス機能の調節にも深く関与していることが知られている。Secreted Frizzled-related protein 1（SFRP1）は、Wnt経路を阻害する分泌型タンパク質であり、Wntシグナル経路の負の制御因子として機能することが報告されている。しかしながら、SFRP1が脳機能の維持・調節に果たす生理的役割は、いまだ不明な点が多い。そこで本研究では、SFRP1が脳機能の制御に果たす役割を解明することを目的として、CRISPR/Cas9システムを用いて<i>Sfrp1</i>遺伝子欠損マウスを作製した。得られたマウス組織からタンパク質を抽出し、抗SFRP1抗体を用いたウエスタンブロット解析を行った結果、SFRP1タンパク質が完全に欠損していることを確認した。<i>Sfrp1</i>欠損マウスは出生および成長において野生型と同様に正常であった。<i>Sfrp1</i>欠損が脳機能に及ぼす影響を評価するために、複数の行動解析実験を実施した。オープンフィールドテストにおいて、総走行距離、平均移動速度、角への進入回数が野生型マウスと比較して有意に減少していた。ロータロッドテスト、Y迷路テスト、高架式十字迷路テストならびに３チャンバーテストを用いて、運動協調性や運動学習能力、空間的作業記憶、不安様行動、および社会性の評価を行なったが、いずれの指標においても<i>Sfrp1</i>欠損による顕著な行動異常は観察されなかった。しかしながら、手掛かり恐怖条件付け試験においては、<i>Sfrp1</i>欠損マウスで音刺激提示後のフリーズ率が有意に上昇しており、野生型マウスと比較してより強い恐怖記憶が形成されていることが明らかとなった。これらの結果から、SFRP1が情動記憶のうち恐怖記憶の形成や保持を抑制的に制御する役割を果たす可能性が示された。</abstract> </article>
<article>
    <article_id>A-2-6</article_id>
    <title>
      <title_ja>高K<sup>+</sup>負荷が誘発したラットの側坐核の細胞外グルタミン酸量の増加へのGAT1およびGAT3の関与</title_ja> 
      <title_en></title_en> 
    </title>
    <author>
      <author_ja>〇青野 悠里、新井 和樹、三枝 禎</author_ja>
      <author_en><u>Yuri Aono</u>, Kazuki Arai, Tadashi Saigusa</author_en>
    </author>
    <aff>
      <aff_ja>日本大・松⼾⻭・薬理</aff_ja>
      <aff_en></aff_en>
    </aff>
  <abstract>　中脳辺縁系DA神経が投射する側坐核に分布するGABA神経は，同部位のDA放出を抑制している（Saigusa et al., 2021）。我々はGABA transporter（GAT） subtypeの選択的阻害薬のラットの側坐核への灌流投与実験から，GAT3とは異なりGAT1の阻害により基礎的な細胞外GABA量が増加すること，さらにGAT1とGAT3の選択的な阻害は高K<sup>+</sup>負荷による側坐核の細胞外GABA量の増加を抑制することを第98回日本薬理学会年会等で報告した。このことは側坐核でGABAは，生理的な状態ではGAT1を介して細胞外から細胞内に取込まれる一方で，高K<sup>+</sup>負荷下でGAT1とGAT3を介して細胞内から細胞外へ移行することを示唆している。GABAはグルタミン酸（Glu）を前駆物質とするので，高K<sup>+</sup>負荷でGluがGATを介し細胞外へ移行することが考えられる。このためラットを用い，高K<sup>+</sup>負荷が誘発した側坐核の細胞外Glu量の増加へGAT1およびGAT3の選択的阻害薬が及ぼす影響について<i>in vivo</i>脳微小透析法により検討した。<br/>　実験にはS-D系雄性ラット（体重約250 g）を用いた。全身麻酔下で微小透析プローブ装着用のガイドカニューレを植立し，約1週間後に無麻酔非拘束の条件下で脳微小透析実験を行った。側坐核に留置した微小透析プローブにインフュージョンポンプで改良リンゲル液を1 μl/minで灌流し，同部位の細胞外液を試料として20分毎に回収した。試料中のGluはHPLCシステムで分離し，蛍光検出器で定量した。使用薬物は灌流液に溶解し，微小透析プローブから逆透析で側坐核に灌流投与した。GAT阻害薬の投与量は灌流液中の総量（mol）で示した。<br/>　その結果，GAT1阻害薬のNNC711（100 nmol），GAT3阻害薬の(S)-SNAP-5114（200 µmol）は側坐核のGlu量へ目立った影響は及ぼさなかった。高K<sup>+</sup>（50 mM）含有改良リンゲル液の灌流で試料中のGluは約60％増加した。このGluの増大は，NNC711（100 nmol）または(S)-SNAP-5114（200 µmol）の併用により強く抑制された。<br/>　以上のことから側坐核における細胞外Gluの高K<sup>+</sup>負荷による増加には，GABA神経内に分布するGluのGAT1とGAT3を介した細胞内から細胞外への移行が関わることが考えられた。</abstract> </article></section>