Practice conducted in the Department of Pharmacology in medical schools plays an important role in learning the effect and risk of drugs through animal experiments as not only pharmacological but also ethical education. However, due to the budget reduction in the practice and cost cut for the instructors, performing practice with enough quality is so difficult in almost all medical schools. Thus, we have started a consortium of practice and education together with five pharmacology departments in the Chugoku and Shikoku regions to share practice tools and equipment, to develop human resource of instructors and to collaborate with each other. Here, we demonstrate our approach.

医学部薬理学実習は、医師として患者に実際に薬物投与する前に、動物実験を通して薬の作用と怖さを実感する、薬理学的観点だけでなく倫理面の教育としても重要な役割を担っている。また、創薬や薬理作用に関連したin vitroやin silicoの実習なども行われており、多岐にわたる。しかし、昨今実習リソースの新規申請・整備費用の予算削減に加え、実習を指導するスタッフの絶対的な減少という環境下に置かれており、薬理学実習の質の低下を防ぐ取り組みは喫緊の課題であるが各大学の個別の対応では限界がある。一方で実習期間は限定的であり、多くの大学で実習内容に類似性があるため、共通のリソースを用いてスタッフの人的交流を行うことができれば、大学間で機器を共有し薬理学実習の質の保証を担保する教育システムを構築することも可能であるとも考えられる。そこで中四国5大学が中四国薬理学教育コンソーシアムを結成し、実験器具の共有と人的交流を通した技術交流を図り、大学間で連携を行うことによる薬理学教育の質の向上を目指す試みを始めた。予算はまだまだ少なく、まずはLabChartの最新ソフトを購入し、各大学に持参して動物実験の際の解析に使用するなど、第一歩を踏み出したところであるが、今後はPowerLabなどの周辺機器の共有を進め、古くなった機器の整備や更新を進めて行きたい。このコンソーシアムの大きな目的のひとつは、大学間での薬理学実習を通じた人材交流である。上述したように、薬理学実習は多くの大学で類似した内容であることが全国アンケート調査で明らかとなったが、その質についての客観的評価は難しい。動物実験やin vitroの実験、in silicoの実習やシミュレーションなど、各大学の得意とするところを出し合い、指導し合うことにより、学生にとって、最もいい実習を体感できる実習システムを構築していきたいと考えている。

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